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2020.06.15 Monday  | - | - | 

夜の庭師

夜の庭師


出版日:2016年11月11日初版

著者:ジョナサン・オーシエ

翻訳者:山田 順子

出版社:創元推理文庫

定価:¥1,160+税

図書館では、推理小説・ファンイー・SFのコーナーに。
「カナダ図書館協会児童図書賞受賞」作品なので、児童文学にに分類しました。

児童文学だと思います。
子供も大人も誰でも、年齢・おかれた環境を問わず、読み応えがあり、それぞれの立場で見える世界が違うような感じがします。
児童文学は、子供時代・青年時代・大人時代・歳をとってから何度も読み返すとよいもだと実感しました。
子供時代、若い時に読めなかったの残念です。
子供にも大人にも読んで欲しい本です。

ヘンゼルとグレーテル、お菓子の家と魔女を連想しそうな冒頭から始まり。

吟遊詩人や語り部たちが語り継いだお話。
恐竜退治のお話にみえます。
最後に記載された「著者ノート」「訳者のあとがき」を読むと、しっかり調べられた現実の歴史・時代背景の上に書かれたお話です。

二人の幼い姉・弟は、今では、難民といわれる子供たち。
村人も近寄らない、だれも奉公人がいないお屋敷で、住み込みで働くことになった二人。
主人の子供二人のお世話もしながら。

二人の難民の子供の物語。
4人の子供(主人の子供2人と子供の奉公人2人)の成長の物語。
壊れていく家庭、ばらばらになってしまった家庭の再生。
主人の家族4名の家族としての絆をつむぐ物語。
最後は、二人の姉・弟が、目の前の安心・安定家庭より、希望と勇気を持って、自分たち自身の家を探す旅にでるとことで終わります。

お互いを大切に思いながら、間違った選択をし家族を不幸に落とし込む。
一生懸命家族の為に働いてきたのに、お互いの気持ちを話しあわなかったために家族が崩壊していく。
現在にも通じるように思います。

夜の庭師は、すべたを持っていると言っていたのに、他者に取り込まれ、自分がなくなり、すべてを失ったように見えます。
庭師にとっては、救世の物語なのかもしれません。

だれも近寄らなかったお屋敷が燃えたとき、村人たちが様子を見に来てくれて、いろいろ助けてくれるようになり。

こういった変化をもたらすのはなにか?

嘘も方便といいますが、
お話と嘘とはどうちがうのかとう問いかけ。

姉は、「嘘は人を傷つける」「お話は人を助ける」と答えます。
「けど、どんな助けになるんだい?」「それが問題さね・・」と問われた質問にたいしての答えは直接本の中に記載はなく。(見落とした?)

望みと必要なものの違い。

たくさん考えさせられる内容です。

そして、これからあにがおきるのか、みんなはどうなるのか、わくわくする冒険物語・おどろおどろしい物語でもありました。

「著者ノート」に、最大のインスピレーションを与えてくれたのは、レイ・ブラッドベリの「何かが道をやってくる」。
もうひとつ、強い感銘を受けた作品「ジェフリー・クレヨンのスケッチブック」

さらに、姉・弟を理解するの助けになった「秘密の花園

バリー(ピーター・パンの作者)が大学生に行った<勇気>という講演。
この講演について、著者は
>もっとも重要なのは、おとなたちがそだてそこなった世界に出て行く若者たちが、いったい何をすべきかということを訴えいる点だ。
と書いています。

本書ともつながりがあると思いました。何かが道をやってくる」と「秘密の花園」は子供時代読んだことがありますが何も覚えてません。
また呼んでみたいと。

なにより、J・M・バリーの<勇気>という講演を聞いてみたかった!!

2019.08.10 Saturday 14:13 | comments(0) | trackbacks(0) | 
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